まだ少年のような「ワオ」に淡い気持ちを寄せる大人びた13歳の「うた」。
大学で「ワオ」とパートナーを組み、彼のことが気になる声楽科の女子学生。
いつも「うた」と喧嘩ばかりしているくせに
気になって後を付いて回る、まだ小学生のような同級生の男の子。
「うた」の父親と友人だったピアノ科の教授。
その彼と気の合う声楽科の女性教授。
彼女は彼に。彼は彼女に。彼女は彼に。
視線は必ずしも絡み合わなくとも
それぞれが優しい気持ちで見守り、いたわっている。
最初から最後まで、ずっと大好きを続けられることは稀。
それでも 「うた」と「ワオ」にとっては
「ああ。やっぱり好きなのだ。」 と帰って来られる場所が音楽。
ふたりの手が並んで一台のピアノを弾くシーンは
満ち溢れた喜びを表す象徴的な場面だ。
エンドロールが流れても最後の曲の余韻に浸っていたいと思ったのは
皆さん同じのようでした。
松山ケンイチ、いい! 成海璃子も!
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