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Somewhere Anywhere

日々の雑感を写真と共に

初心  

忘るべからず.jpg


日本三筆(嵯峨天皇、空海、橘逸勢)のひとり、嵯峨天皇が書いた光定戒牒(こうじょうかいちょう)
というものがあります。
1200年近くたった今になってもこうして名作として生き残っている文字が
天皇が僅か37歳の時に書いたものだということを思うと感慨深いものがありました。

その臨書を先生に見ていただくと、しばらくじっと眺めた後に言われたことは、
「技術としては稚拙、下手ですよ。 でも見ていて全然厭じゃない。 どうしてか。
瑞々しさがあるからです。 上手になると賢くなって初めの初々しさがなくなってくる。
これはもう皆が通る、どうしても仕方のないことなのです。
でも、長くやっても今のこの気持ちを思い出すようにして下さい。」

書いている時の心境を読まれているような気がしました。
きっと幼児が一生懸命絵を描いているようなものなのでしょうね。
この時書いたものは大事にとっておくつもりです。

category: 写真・アート

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