
国宝である鳳凰堂の中に鎮座する阿弥陀如来像も国宝。
鳳凰堂内の長押の上に掛けられた木造雲中供養菩薩像もまた国宝。
この雲中供養菩薩像は読んで字の如く、
一体ずつ雲に乗って鼓、笙、琴、琵琶などの楽器を楽しげに演奏したり、
歌ったり、体をくねらせたりしています。

平等院にある多数の国宝や貴重な文化財を収蔵・展示するために
新しく作り直されたのが
平等院ミュージアム鳳翔館 。
景観を壊さないようにとの配慮で大部分が地下構造になっており、
大事な蔵の中を覗かせてもらっているような気分で見学しました。
その中でも特に目を引いたのは、鳳凰堂から外した数体の木造雲中菩薩像。
みな雲に乗っているのですからその様子を再現する工夫がこらしてあります。
部屋の中に何枚かの光を通す壁のような板を立て、菩薩像を一体から数体吊し
正面からスポットライトを当てます。
するとどうでしょう。
裏から見ると雲に乗った菩薩のシルエットが濃淡はっきりと浮かび上がり
あたかも雲に乗っているように見えるのです!
まるで菩薩たちの雲の上の賑やかな競演。
このインパクトのある展示を見られただけでも来た甲斐がありました。

ミュージアムショップには雲中菩薩像が描かれたポストイットやトランプもあり
こちらもなかなか楽しいコーナーです。
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