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丸谷才一さん  

jigyopark.jpg


沢木耕太郎の「バーボンストリート」の中に、こういう内容の箇所があります。

「ティールームでガールフレンドと話をしていた私の背後からオッサンの大きな声がする。
その声は大きく響くだけでなく話がやけに面白いので、
どうしても気が散って彼女との雰囲気が気まずくなってしまった。」

彼女を不機嫌にさせるほど面白いオッサンとは誰か。

それは丸谷才一でした。
そんなに面白いオッサンなら読んでみやうじやないの、と
「猫だって夢を見る」 をめくつてみる。
なるほど、こういふ話を大声で話されては
いやでも耳が後ろに回つてしまふ。
喫茶店では長居して、電車は降りたくなくなつてしまふでせうね。

をかしかつたのは、この事件を丸谷さんが 「軽いつづら」 の中で
恨めしく掘り返してゐるところです。
だうも 「大きな声」と何度も繰り返されてゐるのが見過ごせないやうなのだ。
「いろいろ考へさせられる文章ですね」
「私の声が大きいつてことだけを言つてゐる」 と
憤慨してますが、それは丸谷さんの思い過ごしだと、私は思ふのですね。
沢木さんは 「話が面白い」といふことを言いたかつたのぢやないかしら。

だつて、沢木さんがこの事件のことを本に書かなければ、
私は丸谷さんの本を読むことはなかつたでせう。
日頃からコンプレックスを感じてゐる場所をつつかれると
過剰に反応してしまふのかと、ちよつと思つたのですが、
ここで、もう、丸谷さんの話術に引つ掛かつてゐるのでせうね。

おつと、しまつた。
ついつい丸谷文体になつてしまつたやうです。

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コメント

ふふ。
面白い言葉遣いをされる方なんですね。
僕も読んで取り入れていこうかなw
写真は外国ですか??

ウナム #- | URL
2007/09/18 22:00 | edit

ウナムさん、
丸谷さんの本を一冊読むと、頭の中でこういう話し方になってしまふのです。
「ですます調」と「である調」が自然に混ざつてゐるとか、
ひらがなや区点が多いとか、ですね、がよく出てくるとか。
なんだか本の内容より、書き方の癖の方に関心がいつてしまゐました。
そういふ見方も案外おもしろいですよ。

ここは地元ふくおか、やふーどーむのすぐそばですね。(←これも丸谷風のツモリ)

weavee #3un.pJ2M | URL
2007/09/19 00:23 | edit

ふふふ、この章私も好きなんですよ、話の展開もウマいですよね沢木さん。
丸谷才一氏の『文章読本』もお勧めです。
昭和52年初版。なぜだか、わざわざビニールカバーが最初からはめてあります。
で、後ろ表紙をひらくと、

「著者から―
 ビニール・カバーはづしてから 読んで下さい。」

の注釈がありました。あはは。

akiyasu_sukiyasu #TJwWj8Lg | URL
2007/09/20 00:31 | edit

akiyasu_sukiyasuさん、
沢木さんも丸谷さんも、読ませる文章作りのテキストになりそうですね。
「文章読本」も面白そう。
書店でちらっと見た「文学全集をたちあげる」という本も興味を引かれたのですが、
それを理解するほど、というより全然読み込んでないので諦めました。
丸谷さんは辛辣なことも言っているのだけど、
あの独特な口調のせいで毒が和らいでいるのでしょうね。

weavee #3un.pJ2M | URL
2007/09/20 18:12 | edit

おひさしぶり。
丸谷才一さんといえば、「たった一人の反乱」を読んだことがあります。キャリア官僚がファッションモデルと結婚して、、、と聞いただけで、日常のなかの非日常的おかしさでほのぼのとしてしまいますよね。
そうそうモデルのボーイフレンドにカメラマンも登場します。
長文ですが、テンポ良いいのですらすらっと読めますよ。

hide #- | URL
2007/09/20 21:13 | edit

hide先生、おはようございます。
「たった一人の反乱」はかなり長文のようですね。
でも文章巧者の丸谷さんですから
きっと先生の言われるように読みやすいのだろうという想像はつきます。
元キャリア官僚にモデルにカメラマン。なかなか華やかそうです。

ところで例の件は10月の後半です。
そのうちにお知らせに行きたいと思っています。
下のカフェなどいかがでしょうか。

weavee #3un.pJ2M | URL
2007/09/21 08:04 | edit

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