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日々の雑感を写真と共に

金子みすゞ さん  

080108.jpg


ある日の新聞の文芸欄に金子みすゞの詩が紹介されていた。
初めて聞く名前だった。
降り積もった雪の、上の雪、寒いだろう。
下の雪、重たいだろう。
そして真ん中の雪はさみしいだろう。

そういう詩だった。

いったい誰が真ん中の雪のことを思ったりするだろうか。
誰も思わない真ん中の雪が寂しいと感じるこの女性の心の中は
どんなにか孤独でいっぱいなのだろう。

当時福岡で一番大きな書店だった天神の紀伊国屋に問い合わせても
東京に注文しなければないという。
その一編の詩の他はどういうものかも分らない。
買うことはやめ、それはあやふやな記憶となり、そのまま薄れていった。

2003年の金子みすゞ生誕100年を迎える数年前から
急にメディアで取り上げられるようになって、またあの詩のことを思い出した。
詩のコーナーがある書店でみすゞの本が見つからない店はないくらいになっていたが
ネットで検索した。
最初に見た時の、肺を裂かれるような衝撃はなくなっていた。

深い雪も長いあいだ日に当たっていると溶けてしまうらしい。
「積った雪」 という題だということはわかったけれど。

category:

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コメント

こんばんは、Kです。
リンクありがとうございました。
で、僕も早速リンクさせてもらいました。
金子みすゞ さんは初めて知りました。
何篇か詩を掲載しているサイトがあったので読んでみましたが、とてもいいですね。
naomiさんの写真や文に通じるような素直な感性が素敵です。
ところで、業務用フィルムのことですが。
初めて使いましたが、
フィルムスキャン時に結構あれこれやってます。
そのままでは発色が弱くて僕の好みではないんです。
大日本印刷のCENTURIAの方が発色はいいように思います。
24枚撮りで150円程度が魅力ですね。

K #6SlKZDlg | URL
2008/01/09 22:37 | edit

こんばんは♪始めまして。
Kさんのところから参りました(^^)
金子みすゞ さんは、「みんな違ってみんないい」
っていう詩を始めて読んだ時、私も衝撃でした~。
タイトル、解らないけど一番代表作なのではと思います。

↓の記事読みました。スクエアcatさんのこと、
お知らせいただいてありがとうございました(^^)
お元気になられるといいですね。

また、お邪魔させていただきますね♪

ヒツジ草 #nKD1BgzM | URL
2008/01/09 23:24 | edit

長門市にある「金子みすず記念館」は金子文美堂やみすずの書斎なども再現されてあります。ギャラリーもなかなか充実しています。スポットライトの光に手をかざすと、手のひらにみすずの言葉が映し出される、という凝った詩の見せ方も素敵でした。売店では書籍も数多く販売されていました。記念館の近所はみすずの詩が、壁や学校やあちこちにあり、市民の誇りとされているのが感じられます。

角島→青海島→みすず記念館コース、おススメです~

私は「明るいほうへ」が印象に残っています。
彼女の決して幸福いっぱいとはいえない結婚生活、夫に詩作を禁じられていたこと、病気などが作品に反映されているように感じます。

ヒツジ草さんの「みんな違ってみんないい」も心に響きますよね。

「上の雪、寒いだろう
下の雪、重たいだろう」、
私も同じようにそう思いますが、真ん中の雪だけは、みずずさんとは違うかな。
中の雪は、あたたかいだろう、って、思いました。

akiyasu_sukiyasu #TJwWj8Lg | URL
2008/01/10 02:01 | edit

Kさん、
リンクどうもありがとうございます^^
金子みすゞは西條八十と同時代に活躍したのに
どうして彼女だけ長い間知名度が低かったのか不思議です。
もしかしたら昔は九州では手に入りにくかっただけなのかもしれません。
今ではブックオフにもたくさんあって、時代に消費されるものに変わってしまったこともまた残念な気がします。
業務用フィルムは彩度が低すぎるような気がしたので使わなかったのですが、今風のは撮れるかもしれませんね。
CENTURIAは一番よく使っていたフィルムです。と、過去形なのはコニカミノルタの時だったから。
DNPになって何となく色が変わった気がするんですが・・・ どうなのかなあ~
でも安いのはとっても魅力ですネ。

naomi #3un.pJ2M | URL
2008/01/10 22:43 | edit

ヒツジ草さん、
いらっしゃいませ^^
随分前からお見かけしてたので初めましてという気はしないんですが(笑
「みんな違って・・・」は手元の本に載っていました。
  私がからだをゆすっても、きれいな音は出ないけど、
  あの鳴る鈴はわたしのように、たくさんな唄は知らないよ。
「私と小鳥と鈴と」という題でした。
愛娘に歌ってあげたのかしらと思える優しい唄ですよね。
スクエアcatさんからは、元気になりました、という便りが早く頂けたらいいなと思います。
そちらにも遊びに行かせてもらいますね♪

naomi #3un.pJ2M | URL
2008/01/10 22:46 | edit

akiyasu_sukiyasuさん、
ずーっと前に長門・仙崎に行った時には記念館どころかみすゞの影さえありませんでしたが
今度行く機会があったら手の平に映してみることにします。
「積った雪」は真ん中の雪のことまで気にかけている優しい・あたたかい唄だと書いている方が結構いらっしゃって私の解釈とは真逆です。
これはやはり彼女の寂しい気持ちを投影させたものだと思うんだけど、人によって感じ方もそれぞれですね。
TBしてもらった「明るいほうへ」も、彼女の境遇を知れば希望を感じさせるものというより切実さを感じます。
中の雪があったかいというのはとっても素敵です。
上も下も白いお布団に包まれて、フカフカぬくぬくだとよいですね。

naomi #3un.pJ2M | URL
2008/01/10 22:49 | edit

こんばんわ。

金子みすゞさんというお名前だけ
いぜんからしっていましたが、
作品をちゃんとよんだことはありませんでした。

たしかに、真ん中の雪にまで創造がふくらむなんて
すばらしいです。
でだしの『上の雪、さむいだろう。』
からいいですね。
今度本屋さんで探してみます。

教えていただきありがとうございました。

なな #- | URL
2008/01/19 22:38 | edit

ななさん、
金子みすゞの本は多分すぐ見つかると思います。
今では詩集も山のように出ているので迷うくらいかもしれませんね。
一時期はドラマや映画でも話題になっていましたよ。
恵まれない境遇であったからこそ、よけい心に響く詩が生まれたのだとしたら皮肉なものですね。
彼女の詩の元にある小さいもの、弱いものへの優しさが多くの人の共感を得るのだと思います。

nao #3un.pJ2M | URL
2008/01/19 23:24 | edit

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