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幻想と神秘の行方  




有栖川有栖の推理小説 「マジックミラー」 の中で、
容疑者のアリバイとして米原(滋賀県)のキヨスクで牛の佃煮を買った、という場面があります。
ここを読んだ数時間後、母が「大阪土産に牛の佃煮をもらったよ」 と。
読んでいたものが推理小説だっただけに、あまりのタイミングの良さにドキッ!

主人公・空知はこの本の作者、有栖川さんと同じ推理小説作家。
その有栖川さんが空知に言わせたセリフに中に気になるものがありました。

要約すると―
「推理小説の真髄がトリックというわけではない。神秘と幻想が衰弱した近代に、謎を蘇らせようとしたのが推理小説だった。トリックは謎を作る一手段だったのに、それが面白すぎて元は推理小説の手段だったものが目的化して一人で歩き始めた。」

空知が言うところの 「近代人の合理精神が排斥しようとした謎=神秘を、
近代人御用達の合理精神で蘇生させた文芸」
に戻すことが有栖川さんのミステリーが目指す方向なのでしょうか。
読者を唸らせるトリックをどう仕込むかということ以上に、事件の背景、人物の描写・心情といった
ドラマが大事だということでしょう。

神秘と幻想の代用品にミステリーが成りうるのだとしたら、
科学・医学・工学・・諸々の発達でこれまで謎だったことが次々明らかにされ、
宇宙までもが身近になり、未来・予測の精度が増し、八百万の神が消えてしまった現代に、
別の新しい神秘を渇望する人が出てくるのも自然な現象なのでしょうね。

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コメント

最初は手段の一つに過ぎなかったものが、
気付いたらいつの間にかメインになってしまうって、
あるような気がします。
科学で謎が解明されると、
また新たな謎が出てくる気がします。
それにしても、人の心の中は、今も昔も謎だらけですw

ヒツジ草 #nKD1BgzM | URL
2008/01/22 21:37 | edit

ヒツジ草さん、
いつの間にか手段が目的になってしまうというのは日常生活にも溢れていますね。
「ウケル」ことが一番の目標になってしまった時に多いのかなぁ。
謎は認知されなければ謎たりえないし
謎がある、ということに気付くことがまず第一ですよね。
ホント、人の謎は未来永劫~
人の体と心の九割は謎でできているような気がします。

nao #3un.pJ2M | URL
2008/01/22 22:37 | edit

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